ブログ版 フットハットがゆく!
『フットハットがゆく!』はMK新聞連載中のエッセイです


蜘蛛の巣のトンボ、術後、集中治療室にて


2011.6.22 昼の状況を思い出して…。


手術の結果報告。

やはりワキ毛とパイ毛は剃られました!(そこ!?)

病室から手術室まで、ERの救急患者のようにベッドのまま連れていかれ、麻酔の先生が登場して口に吸引マスクを…
マスクと手術ライト、立ち上る湯気、そのシーンはスターウォーズEP3のダースヴェイダーを思い出させました。そんないいもんではないですが。

先生が、

「そろそろ眠くなりますよ…」

といってから2、3分後にはハワイのワイキキ通りにトリップ、そこで咳き込んで倒れこむ自分、次の瞬間手術台で咳き込む自分…「塩見さん、手術無事終わりましたよ」の声が遠くに聞こえました。わずか数分意識が遠のいたと感じた間に、二時間少々の手術が終わっていました。剃毛もその間の事なので、誰に剃られて、どういう感覚だったのか、まるで覚えておりません、すこし残念。

お昼頃、手術室から集中治療室に移動し、丸一日一晩そこで過ごしました。肺にチューブが刺さったまま、点滴管、尿管、酸素マスク、心電図、足の血栓防止エアなど、様々な線が体にまとわりつき、E.T.のエリオットのよう。そんないいもんではないですが。右に曲がれば左が引っ張られ、ひだりに曲がれば右が引っ張られ、引っ張られるたび激痛を伴い、蜘蛛の巣にかかったトンボのように、身を拘束されつつ、痛み止めと睡眠薬のオンパレード。水曜日の朝から今日木曜日の朝まで20時間くらい寝た気がします。集中治療室だから仕方ないのでしょうが、それ必要?というような電子音が方々で絶え間なく鳴っており、他の患者さんのうめき声、吸引音は地獄の沙汰を連想させます。痛みと不自由な不快感の中での丸一日、睡眠薬がなければ気が狂っていたでしょう。


もうろうとした状態で、暗い事、嫌な事を考えると、本当にこの世の終わりのような気分になるので、ある事を考えるようにしました。


つづく

……………
塩見多一郎
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